「泳ぎがうまくなる」ということ
「健康増進運動としての水中運動」というのは,言うまでもなくこの記事を読んでくださっている皆さんは十分親しみのある言葉だと思います.
その中でも特に多くの人が気にしているのは,水中でのエネルギー消費量でしょう.
水中運動でどれくらいのエネルギーが消費されるのか?
水泳だと?
これは多いに興味があるテーマですね.
ただ,実は一般のヒトが水泳を行ったときのエネルギ消費量については明らかになっていないというのが現状です.
それはなぜか?
第一に「測定が難しい」というのがあげられます.確かに大型装置を必要としますし,測定そのものになれているくらいの泳力が必要です.といっても,水泳選手の酸素摂取量などの呼吸生理学的データはこれまでにもたくさん出ているので決して測れない訳ではないと考えられます.
それよりも大きな原因として「個人により水泳技術に差がありすぎる」ということがあげられます.
水泳は水を対象にしたスポーツで,「泳ぐ」という行為そのものには非常にたくさんの技術的要素が伴います.陸上でのジャンプや歩行やその他日常生活動作など,ある程度誰でもできるような統一された運動ではないのです.
そして,現実にどのようなことが起こるかというと,泳ぎのうまいヒトほど,水泳時のエネルギ消費量は低くなる可能性が非常に高いという現象が起こります.
泳ぎがうまい=泳ぎの効率が良い=楽に長くゆっくりと泳ぐことができる=エネルギー消費が少ない
ということなのです.
水泳と水中運動,どちらの方がエネルギ消費量が大きい?
という問いに対して答えを出すのは意外と難しいのですね.
「その人の泳技能と泳ぐときのがんばり次第」といえます.
by Dr.Aqua (KK)
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