浮力の大きさを存分に変えてみる
同じ浮力を利用した運動でも,
利用の仕方によって筋刺激への影響が変わってきます.
カーフレイズは踵の上げ下げですので,
水位の変化は大きくても10cmくらい.
ところが,スクワットは足,膝,腿それぞれの関節を大きく曲げ伸ばしする運動ですので,
水位の変化は40cmにも50cmにもなります.
さて,陸上で行うスクワットは,お尻の筋肉や太ももの前側の筋肉のトレーニングをする運動ですが,
水中ではそうもいきません.
浮力の影響を受けますので,重力を負荷にしているお尻の筋肉や太ももの前側の筋肉は多少,楽になります.
しかし,水位の変化が大きい=しゃがむ動作は抵抗になるので,
実は太ももの後ろ側の筋肉は刺激され易くなると考えられます.
実際にスクワット動作を陸上と水中で行ったときの筋活動を測定すると,
カーフレイズの時のように陸上よりも水中の方が筋活動が小さくなる
ということは起こらず,
両者とも似たような結果になりました.
これは,
浮力が抵抗になっていることと,
浮力の変化が大きくてバランスを保たなくてはならないことが原因として考えられます.
ですので,このような運動の場合は,単に筋活動全体を見るのではなく,
"どの局面で筋肉が使われているのか?"
を考えなくてはいけませんね.
関連リンク
水中運動での筋活動を知る [5. 水中カーフレイズ]
水中運動での筋活動を知る [4. 水中後ろ歩行]
水中運動での筋活動を知る [3. 水中歩行2]
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