2008/09/11

第59回日本体育学会 [3日目]

安全な水温で水中運動を!!


第59回日本体育学会学会大会は3日目を迎えました.

本日は午前中に介護福祉・健康づくり分科会のシンポジウムと
午後は体育方法分科会のポスター発表でした.

午前中のシンポジウムでは前回書きました下肢関節疾患患者対象の水中運動の急性の効果についてで
午後のポスター発表では水泳・水中運動に関する発表が合計5題ありました.

そのうちの一つに,"水浸時の血圧変化"についての発表がありましたので簡単に紹介致します.

平均年齢21歳の成人男性を対象に,

陸上座位安静10分

20℃,25℃,30℃の水温への水浸15分

の試技で,

その際の血圧を

安静時

水浸1分後

水浸5分後

水浸10分後

水浸15分後

に測定していました.

すると,血圧は水浸直後1分の時点で
水温20℃と25℃の時に特に収縮期血圧が上昇していました.
しかし,水温30℃では水浸直後の血圧の上昇はなく,
逆に水浸15分後に収縮期血圧は低下していました.

このことから,水温30℃の水中運動は安全に運動を開始できる環境にあり,
かつ,効果的に血圧を下げる可能性がある
としてされていました.

このデータは水浸時の血圧を測定するのが難しい中
なかなか興味深い結果を示してくれました.

でも,今回の被験者は若年成人男性で
元々の血圧は110前後と至って健康体であった
ことには注意しなくてはいけませんね.

関連リンク
第59回日本体育学会 [2日目]
水中運動で血圧が下がる訳 [2. 水温]
水中運動で血圧が下がる訳 [2. 水温]
水中運動で血圧が下がる訳 [1. 水圧]
by Dr.Aqua (KK)

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